平成18年度再現問題
問題21 ケアマネジメントについて正しいものはどれか。2つ選べ。
- 特定高齢者に対しては、「基本チェックリスト」の結果に基づき、地域包括支援センターが予防給付を行う。
- 介護保険施設においては、一般的に集団的な生活援助が行われるが、ケアの個別性を確保する観点から、介護保険法の2005年改正により、施設サービス計画を作成することとなった。
- 地域包括センターの創設に伴い、介護支援専門員は居宅サービス計画原案を主任介護支援専門員に提出し、必要な支援を受けることが法定化された。
- 施設サービス計画の作成に当たっては、その地域の住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて施設サービス計画上に位置付けるよう努めなければならない。
- 介護支援専門員は、施設サービス計画を作成した際には、その施設サービス計画を入所者に交付しなければならない。
問題22 Aさんは(80歳)は、1年前から認知症が進み、夜間も落ち着かず、最近はトイレに行く回数が増え、失敗することも多くなった。そのため、同居している夫、息子夫婦とも眠れず、疲労感を深め、介護支援専門員に相談した。介護支援専門員としてより適切な対応はどれか。2つ選べ。
- ポータブルトイレを必ず使うようAさんを指導した。
- 日中は、通所介護を利用し、家族の負担となる夜間の対応は訪問介護を利用し、状況によっては、短期入所生活介護などを利用しながら様子を見ることにした。
- オムツを使い、朝夕2回取り替えるよう家族に指示した。
- 家族の負担を第一に考え、認知症対応型共同生活介護の利用をAさんに説得するよう家族に助言した。
- Aさんと家族が揃ったところで、Aさんはどのように暮らしたいのか、家族はAさんの今後をどのように考えているのかを話し合った。
問題23 Aさん(80歳)は要支援2で、息子と2人暮らしである。Aさんは、軽い脳梗塞の後遺症がある。最近、家に引きこもりがちになっているとの情報を近所の方から受けた。家事等の支援のため、週1回介護予防訪問介護を受けているが、訪問介護員から「Aさんは何も言わないが、顔や手にあざが見られる。」との連絡を受けた。車で1時間ほどの距離のところに娘が住んでおり、月に数回程度、様子を見に来ている。介護支援専門員の対応としてより適切なものはどれか。3つ選べ。
- すべての家事等の支援を訪問介護員が担う介護予防サービス計画に変更した。
- 虐待を疑い、今後の進め方を地域包括支援センターと相談した。
- 娘に最近の様子を尋ねるとともに、介護予防サービス計画の見直しが必要かどうかの検討を始めた。
- 今後の脳梗塞の後遺症の悪化に備えて、今のうちから電動車いす、電動ベッドを購入するよう勧めた。
- 引きこもりがちであるため、介護予防通所介護の利用を勧めた。
問題24 Aさん(71歳)は、妻を亡くしてからひとり暮らしをしており、外に出たがらない。脳梗塞後遺症で左足に麻痺があり、最近まで要介護1であったが、更新認定の結果、要支援2となった。これまでは訪問介護の生活援助、訪問リハビリテーションを利用していたが、引き続き、これらのサービスの利用を希望している。Aさんの介護予防サービス計画の作成のあり方としてより適切なものはどれか。3つ選べ。
- 介護予防訪問介護について、Aさんと話し合いながら、適切に通所系サービスへと切り替えていくことを考える。
- サービス担当者会議を開いて専門家の助言を求めることなく、これまでと同様に、介護予防訪問リハビリテーションを計画に位置付けていくことを考える。
- Aさんが外出をしたがらないため、介護予防訪問介護を主体とした計画を継続する。
- Aさんがどの程度の生活動作が可能なのかなどについて、サービス担当者会議を通じて、主治の医師等から助言を得る。
- Aさんの趣味・嗜好をよく聴いた上で、地域においてAさんが参加できそうな活動等を探し、計画に位置付けていくことを考える。
問題25 介護老人福祉施設に入所しているAさんの計画担当介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれか。3つ選べ。
- Aさんは家族面会時の散歩を楽しみにしているので、本人の希望に基づいて、家族やボランティアとの散歩を施設サービス計画に組み入れることを提案した。
- Aさんの家族の意向により、家族のみとの面接によって施設サービス計画を作成した。
- Aさんの入所後の様子を報告するため、家族に定期的に面接したい旨説明し、面接予定日について相談した。
- Aさんは自宅に戻りたくないと言うので、居宅生活復帰のための検討はしないこととした。
- サービス担当者会議に関係職員全員が集まれなかったので、欠席者には事前に文書等で意見を求め、担当者会議で報告した。
問題26 摂食、嚥下に関して適切なものはどれか。3つ選べ。
- 加齢に伴う口腔の変化としては、口腔粘膜の萎縮、歯槽骨の吸収、咀嚼筋の筋力低下などがある。
- 高齢者の場合、味覚の低下の原因としては、薬剤の副作用、口腔乾燥、口腔真菌症などが多い。
- 舌に痛みなどがある場合、口腔清掃を行ってはならない。
- 食物が摂取され、体外に排出される過程は、食欲から始まり、摂食、咀嚼、嚥下、消化・吸収、排泄の順序である。
- 歯の噛み合わせは、咀嚼、嚥下機能に影響するが、全身の能力、姿勢の制御には影響しない。
問題27 認知症について適切なものはどれか。3つ選べ。
- 認知症の原因として最も多いのは、ピック病である。
- 長谷川式認知症スケールやMini-Mental State Examination (MMSE)の結果のみで認知症と診断してはいけない。
- 認知症の人は、記憶力や判断力が低下しているので、現実を知らせないほうが落ち着いて生活できる。
- アルツハイマー病は、血管性認知症に比べ、神経症状が少なく、感情の平板化がみられることが多い。
- 認知症ケアの基本的考え方は、認知症をもつ人と共生するという姿勢をもち、個別ケアを提供していくことである。
問題28 高齢者の症状や検査について適切なものはどれか。2つ選べ。
- 体重は、栄養状態が不良な場合であっても、浮腫性疾患(心不全、ネフローゼ、肝硬変)では増加することがある。
- 血清アルブミン値は、高齢者の栄養評価の指標の1つであり、加齢に伴って低下することはない。
- 高齢者では、たとえ血清クレアチニン値が正常でも、糸球体ろ過率(クレアチニンクリアランス)が低下していることがあり、薬剤の副作用には注意が必要である。
- 不整脈を詳しく調べるために24時間心電図(ホルター心電図)が測定されるが、心身の負担になるため、高齢者ではほとんど利用されない。
- 骨密度は、成人後は加齢とともに低下するが、特に男性においてその低下が著しい。
問題29 高齢者の身体機能の維持について適切なものはどれか。3つ選べ。
- がんに罹患している要介護者に対しては、一般的に、病気の進行を早めるためリハビリテーションを行ってはならない。
- 廃用症候群は、過度の安静や長期臥床により生じることもあるので、早期のリハビリテーションが必要である。
- 廃用性筋萎縮の予防は、日常生活動作の励行、筋力増強のための運動、趣味活動やレクリエーション活動などを継続することによって可能である。
- 下肢を中心とした運動機能の低下が転倒の原因となるので、転倒防止のための環境整備を行うことが重要である。
- リハビリテーションの他動的訓練は、意識レベルの低い場合や、自分で運動できない場合は効果が乏しいので行わない。
問題30 排泄ケアについてより適切なものはどれか。3つ選べ。
- 尿失禁の原因には、服用している薬剤による影響も考えられる。
- 尿失禁をしている場合、排尿の回数、量などのリズムを把握し、水分の制限を行いながら、トイレへの誘導等を行う。
- 尿失禁が心配で外出しない高齢者に対しては、高齢者の意思及び尿失禁の状況を確認した上で、パッドやおむつを使用する。
- 寝たきりの高齢者の便秘の予防は、摘便や浣腸により行う。
- おむつや留置カテーテルを使用している場合は、尿路感染を起こしやすくなるため、清拭や洗浄によって清潔に保つ必要がある。
問題31 食事とその介護について適切なものはどれか。3つ選べ。
- 味覚、嗅覚、視覚の感覚の低下は、食欲不振をもたらしやすくなる。
- カステラは、嚥下困難を誘発しやすい食品である。
- 嚥下障害は、誤嚥を起こすもとになり、誤嚥性肺炎の原因ともなる。
- 食事をとる姿勢は、できるだけ座位にして、頭部を後屈させる。
- 嚥下食は、脱水や便秘を起こしにくい。
問題32 口腔ケアについて適切なものはどれか。3つ選べ。
- 口腔内の清掃は、化学的清掃法より機械的清掃法が効果的である。
- 口腔ケアの目的は、口腔機能の保持により、要介護者のQOLとADLの維持・向上を図ることである。
- 総義歯を装着している場合、歯がないので、口腔内の清掃は、必要ない。
- 経管栄養の場合、唾液分泌の減少による自浄作用の低下のため、口腔内は不衛生になりやすい。
- 高齢者は歯と歯の隙間が大きくなるので、むし歯や歯周疾患になりにくい。
問題33 高齢者の栄養・薬剤管理について適切なものはどれか。2つ選べ。
- 栄養・食生活の支援を行う際には、身体計測、臨床診査、食事調査等から得た情報が重要となる。高齢者では腎機能が低下しており、腎から排泄される薬の排泄が遅くなるため、薬の作用が減少することが多い。嚥下障害等により食事の経口摂取ができない状態では、医療機関への入院が必須である。痛み止め(解熱鎮痛薬)を服用している場合、風邪、インフルエンザなどに罹患しても、発熱の症状が、現れないため対応が遅れる可能性がある。
- 栄養状態の改善や食生活の支援を適切に行うため、ケアプラン作成の際には、管理栄養士のみと情報交換すればよい。
問題34 高齢者の終末期に関する行為について適切なものはどれか。3つ選べ。
- 死の看取りについては、患者が死に向かっていることを家族に正しく理解してもらうことが重要である。末期がん患者の疼痛緩和は、身体的な側面にのみ焦点を当てる。ホスピスケアにおいては、患者が死亡した後の遺族を対象としたケアも含まれる。死亡診断は、医師(歯科医師を含む。)にのみ許される行為であるが、医師の許可又は依頼があった場合に限り、担当看護師も行うことが可能である。
- 医師は、継続治療している患者で24時間以内に診察を行った場合に限って、死亡確認することなく死亡診断書を交付することができる。
問題35 在宅における医療管理について適切なものはどれか。3つ選べ。
- 在宅における末期がん患者の疼痛緩和に用いる薬剤としては、経口麻薬剤のみが許可されている。腹膜透析患者のケアについては、自己管理状況をより細かく継続して観察することが望ましい。酸素吸入が必要な肺気腫の患者は、在宅酸素療法によって在宅生活が可能となったが、いまだ外出はできない。胃ろう造説術を施された患者の治療上生じるトラブルとしては、カテーテルが自然に抜去することがある。
- 高齢者は、非典型的症状を呈することが多いため、急変時には、現病歴だけでなく、既往歴の把握も重要である。
問題36 居宅療養管理指導について正しいものはどれか。3つ選べ。
- 居宅療養管理指導とは、居宅要介護者に対して、医療機関や薬局の医師、歯科医師、薬剤師などにより行われる療養上の管理及び指導である。居宅要介護者は、介護保険のサービスを受ける際、必ず居宅療養管理指導を利用しなければならない。保険医療機関又は保険薬局が居宅療養管理指導を行う場合には、必ず、介護保険法に基づく指定事業者としての申請を行い、改めて指定を受けなければならない。口腔内の清掃又は有床義歯の清掃に関する指導は、歯科衛生士だけでなく、保健師や看護師、准看護師も行うことができる。
- サービス担当者会議は、居宅療養管理指導で訪問する医師と訪問先でも開催できる。
問題37 介護予防サービスについて正しいものはどれか。2つ選べ。
- 医師が行う指定介護予防居宅療養管理指導では、適切なサービス提供のために必要がある場合には、医師は、介護予防支援事業者や介護予防サービス事業者に対し情報提供や助言を行う。指定介護予防訪問リハビリテーションについては、期間を定めて、計画を作成してサービスを提供するため、モニタリングは行わなくてもよい。指定介護予防訪問看護の提供に当たっては、主治医から口頭による支持を受けなければならない。指定介護予防通所リハビリテーションは、利用者の介護予防に資するよう、その目標を設定し、計画的に行わなければならない。
- 指定介護予防通所リハビリテーション事業所においては、利用者の生活機能を向上するために、必ず理学療法士又は作業療法士を確保しなければならない。
問題38 居宅サービスについて適切なものはどれか。2つ選べ。
- 訪問看護ステーションから訪問する場合であっても、理学療法士、作業療法士が訪問する場合は、訪問リハビリテーションに分類される。通所リハビリテーション(一般にデイケアと呼ばれる。)が提供できる事業者は、病院、診療所及び介護老人保健施設に限られる。介護保険の訪問リハビリテーションのみを利用する場合であって、既に居宅サービス計画が作成されているときは、訪問リハビリテーション計画を作成する必要はない。短期入所療養介護の最大の役割は、緊急の治療を集中して行うことである。
- 居宅療養管理指導を利用できるのは、通院が困難な要介護者に限られる。
問題39 介護保険施設について適切なものはどれか。2つ選べ。
- 要支援1及び要支援2の認定を受けたものは、介護老人保健施設の介護予防短期入所療養介護を利用することができる。介護老人保健施設の医師は、入所者を医療機関に通院させる場合には、その医療機関の医師又は歯科医師に対し、その入所者の診療状況に関する情報の提供を行わなければならない。介護老人保健施設の医師は、入所者の家族の同意があれば、厚生労働大臣が定める医薬品以外の医薬品を施用し、又は処方することができる。介護療養型医療施設は、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の保菌者であることや薬剤費が高価である場合には、入院を拒否することができる。
- 介護療養型医療施設は、医療の管理が必要な要介護者の終の棲家であり、在宅復帰を目的とするものではない。
問題40 介護老人保健施設について正しいものはどれか。3つ選べ。
- 利用者が健康手帳を有している場合には、健康手帳の医療にかかるページに、提供した介護保険施設サービスに関し必要な事項を記載しなければならない。介護老人保健施設は、あらかじめ協力病院を定めている場合には、医師を置く必要はない。介護老人保健施設は、介護保険法に基づき、入所者に対する衛生管理に必要な措置を講じ、その内容を最寄りの保健所に届けなければならない。開設者は、地方公共団体、医療法人、社会福祉法人その他の厚生労働大臣が定めた者に限られ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
- 介護老人保健施設の入所者は、病状が安定期にあり、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療を要する要介護者である。






