児童発達支援管理責任者の転職は、転職したい理由をしっかりと持ち、思いが相手に伝わる履歴書を書くことで採用につながりやすくなります。
そのためには、いきなり志望動機などの文章を書くのではなく、現在の自分を客観的に捉え、なりたい自分の姿をしっかりとイメージすることが大切です。

この記事では、転職を考えている児童発達支援管理責任者や、転職先で資格を取得しキャリアアップしたい方に向けて、履歴書を書く際のポイントの解説や例文を紹介しています。
児童発達支援管理責任者の転職活動のヒントがたくさんありますので、ぜひ最後までお読みください。

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この記事の要点まとめ
  • 児童発達支援管理責任者の履歴書の書き方手順やポイントが分かる
  • これまでの自分の経歴やスキルを振り返ることで、なりたい姿や理想に近づく働き方がイメージできる
  • 志望動機の転職理由パターン別の例文が分かる

児童発達支援管理責任者の転職で重要なことは?

何のために転職するのか漠然としていたり、転職後の自分をイメージできないままでは、志望動機やアピールポイントがブレてしまいます。
まずは、どんな環境で働き、この先どのようになりたいのかなどの自分の「軸」を持ちましょう。

転職する理由を整理する

転職を考えているなら、そのきっかけになった出来事や現在の働く環境や待遇についての不満や考えがあるのではないでしょうか。「何のために」転職するのかをできるだけ「具体的に」していきましょう。

  • 給料が少ない→あと3万円給料をアップしたい
  • 人間関係で悩むことが多い→人間関係の悩みを相談しやすい環境で働きたい
  • 児発管としてスキルアップしたい→これまで関わったことのない障がい児の支援がしたい

上記のように、何に対して不満あるいは悩みがあり、それを解消するために何が足りないのかを言語化してみましょう。
はじめにできるだけ具体的に言語化しておくことで、軸がブレず、履歴書が書きやすくなります。

たとえば、人間関係の悩みが多いことに不満を感じる場合、どんな出来事があったときにどのように感じたのか、といったところまで書き出しておくと良いでしょう。

転職する理由の整理をはじめにしっかりとしておくことで、面接での受け答えや履歴書の文章が説得力のあるものになります。

今までの経験を整理する

自分の今後のキャリアを明確にイメージするためには、現在の自分の状況を客観的に理解する必要があります。経験を積み重ねて、その結果できるようになったことや、得意だと言えるようになったことも一緒に書き出してみましょう。
あとで履歴書の職歴を書く時にも必要になりますので、まずはこれまでに勤めた会社や事業所を書き出します。そこでどのような業務を担当し、経験した業務内容などを挙げてみましょう。

ここでは、出来るようになったことや、困難だと感じたことを乗り越えるために取り組んだこともあわせて思い出してみてください。
アピールポイントやご自身の長所でもありますので、自己PRを考える上でのヒントになるはずです。

今後どのようになりたいか具体的にする

転職する理由を考え軸を作り、これまでの経験を洗い出したら、それらをもとに今後なりたい自分の姿をイメージしてみましょう。

  • これまで仕事中心の生活だったので、自分の時間も大切にできる働き方がしたい。
  • 支援の引き出しを増やし、どんな障がいのある子どもにも寄り添える児発管になりたい。
  • 障がい児とそのご家族にも寄り添えるような事業所づくりがしたい。

上記のように、転職した自分の理想の働き方や生活をイメージします。

また、給与や待遇面などの自分の願望ばかりではなく、「会社や利用者様にどのように貢献できるのか」を意識して考えると良いでしょう。
採用担当者もイメージしやすいので、思いが伝わりやすくなります。

目標を達成した自分の姿をゴールとしてしっかりイメージできると、そのために必要な行動がおのずと見えてきます

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児童発達支援管理責任者の履歴書の書き方

履歴書は、経歴や資格など自分のことを知ってもらうための書類です。しかし、淡々とひとりよがりに書くだけでは思いが伝わる履歴書にはなりません。
採用担当者が何を知りたいのかを意識して書くようにします。

学歴の書き方

学歴は、義務教育を終えた後に就学した高校や専門学校から書きます。
学校名は略さずに、正式名称で書きましょう。

学歴・職歴(各別にまとめて書く)
学歴
20034東京都立○○高等学校普通科 福祉専攻 入学
20063東京都立○○高等学校普通科 福祉専攻 卒業
20064○○大学社会福祉学部福祉学科 入学
20103○○大学社会福祉学部福祉学科 卒業
  以上
履歴書記入例(学歴)

記入例のように、大学や専門学校など複数の学科や専攻がある場合は、最後まで書きます
また、学歴・職歴の入退学、入社・退社の年月は間違えた情報を書かないためにも、自動計算や和暦早見表を使用しましょう。
和暦か西暦か、どちらにすべきかは決まりはとくにありませんが、履歴書全体で統一するようにします

また学歴・職歴ともに、最後に右詰めで「以上」と書きます。
書かなくても問題はありませんが、書いた方が印象は良いので、書いておくのが無難です。

職歴の書き方

学歴と同じく、会社名や部署名は省略せずに正式名称で書きます。
勤めた期間が短い会社も含め、すべて記載します。

職歴
20104社会福祉法人○○ 入職
生活介護事業所○○に生活支援として配属
20153社会福祉法人○○ 一身上の都合により退職
20154株式会社○○ 入社
 児童発達支援事業所○○に児童指導員として配属
現在に至る
                      以上
履歴書記入例(職歴)

職歴には、会社の入社・退社年月だけでなく、部署や配属のほか、担当した業務も改行して端的に書くと、実務経験のアピールになります
余裕があれば、特にアピールしたい経験を2か所ほど記載するのがおすすめです。
経験のある業務を採用担当者がイメージしやすくなります。

免許・資格の書き方

取得した年月が古いものから記載します。
こちらも省略せずに正式名称で書きます。資格証などの正式な書類を見て書くとよいでしょう。

免許・資格
20088普通自動車第一種運転免許 取得
20103介護福祉士 取得
202210児童発達支援管理責任者基礎研修 修了
現在、保育士資格を勉強中(独学)
履歴書記入例(免許・資格)

取得に向けて勉強中の資格があればアピールポイントになるので記載しておくとよいでしょう。
持っている資格が多い場合、採用条件となる資格やアピールできる関連資格を優先して書きます。
あまりにも業務内容とかけ離れている資格は、趣味・特技欄に書くのがベターです。

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【例文付き】児童発達支援管理責任者の志望動機の書き方

志望動機は、簡単にいうと「その会社を志望した理由」のことです。

  • なぜこの事業所で働きたいのか
  • 児童発達支援管理責任者としてどのように利用者様や事業所に貢献できるのか

などを文章に入れると、より担当者にアピールできます。

志望動機を考える上で重要な4つポイント

まずは文章を書く前に、働きたい理由や事業所でどんな児童発達支援管理責任者になりたいのかを具体的にすることで、より文章が書きやすくなります。

児発管として働きたい理由を具体的にする

障がいのある児童を支援する職種が多くある中で、なぜ児童発達支援管理責任者として働きたいのかを明確にします。
面接の場面でも、他の職種ではなくなぜ児発管なのかを問われることがあります。

例えば以下の通り、今の自分が児発管を志す理由は何かを考えてみましょう

  • 障がいのある児童の成長を見通し、今後の生活に則した支援がしたい。
  • 児童指導員として積んだ経験を活かし、児発管としてキャリアアップしたい。
  • 支援チームのリーダーとして事業所を引っ張っていく人材になりたい。

児童発達支援管理責任者として働きたい、あるいは児発管の資格を取得したいと思ったきっかけはどんなことでしょうか。
その職種にしかない仕事の魅力ややりがいがあるはずです。

今までの経験、成果、長所を元に、自己PRを考える

働きたい理由が説得力のあるものになるように、今までの経験と成果の棚卸しを行います。
その中から、自分の長所だと思うところを考えましょう。

次のような順で考えてみましょう。

  1. 今までに~~や~~の経験がある
  2. その成果として、~~や~~があった
  3. 自分の○○なところが評価された

自分の長所を探すのが難しい場合は、これまでの経験を洗い出し、そこからどんな成果を得たのかを考えます。
以下が実際にあてはめて考えた一例です。

  1. 今までに、進学のタイミングで、ご家族と一緒に学校訪問をするなど、環境の変化に敏感な利用者様に寄り添う支援を積極的に行ってきた経験がある。
  2. その成果として、利用者様は安心して通学でき、進学先の学校の児童で事業所を利用してくれる方が増えた。
  3. 自分の「1人ひとりに丁寧に寄り添えるところ」「利用者様の先の生活を見通してご家族とコミュニケーションが取れるところ」が評価されたと考える。

この3つのポイントを押さえることができたら、内容を深掘りしたり、適切な文章に修正して自己PRを作ってみましょう。

その事業所・法人を選んだ理由を具体的に

児童発達支援管理責任者の転職に限らず、面接や担当者からの質問で「なぜうちの事業所(会社)を選んだのか」を聞かれることはよくあります。

また、これは裏を返せば、希望する会社や事業所の理念・特色をしっかり理解しているかどうかを判断するために聞かれる質問でもあるということです。

  • 研修制度が整っていて、スキルアップしやすい環境に魅力を感じたから。
  • 地域とのつながりを大切に考えているところに共感し、地域の中で子どもが育つことに関心があるから。

このように、その会社ならではの特徴を押さえて、選んだ理由を明確に言語化します。

難しい場合、会社や事業所の特徴について理解が浅いのかもしれません。
まずは事業所のホームページやパンフレットなどの情報を集めましょう。そのうえで、どのようなところに魅力を感じて転職を希望するのか、はっきりと考えを持つことが大切です。

転職先で就業した後にどうなりたいか考える

転職先の事業所でどのような児童発達支援管理責任者になりたいかを考えます。
就業した後のイメージもしっかり持っていることをアピールできると、より印象がよくなります

例えば、以下のように具体的にイメージできると良いでしょう。

  • 利用者様の気持ちを上手に受け止めることのできる児発管になりたい。
  • 児発管として利用者様の困りごとやご家族の不安に寄り添える児発管になりたい。

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【例文】志望動機

先に述べた書き方の4つのポイントを意識して書いてみましょう。
児童発達支援管理責任者の転職で考えられるパターンにあわせて、志望動機の例文をいくつか紹介します。

【例1】放課後等デイサービス→医療型障がい児通所施設への転職

私はこれまで、軽度の発達障害のある児童や、社会性・コミュニケ―ションに課題のある児童を支援してきました。

これからは、児童発達支援管理責任者としてキャリアアップするため、これまで経験のなかった身体障がいのある児童や医療的ケアが必要な障がい児を支える仕事がしたいと考えています。

環境や特性が違えばその数だけ必要とされる支援があると考えます。どんな困難や課題のある障がい児にも寄り添える児童発達支援管理責任者になりたいと考え、貴社を志望しました。

【例2】児童指導員→児発管へのキャリアアップ

私が貴事業所を志望する理由は、児童発達支援管理責任者の資格を取得し、ご利用者様のご家族も含めた家族支援がしたいと考えるからです。

これまでは、児童指導員として障害のある児童の支援を行ってきました。しかし、利用者様への療育的な支援だけでなく、お子様との関わり方や受け止め方など、ご家族に対する支援が必要だと感じる場面が多くありました。

貴事業所で行っている家族支援に関心があり、支援チームのリーダーとしてご家族の支えとなりご利用者様の成長を一緒に見守っていきたいと考えています。

【例3】保育士・幼稚園教諭→児発管へのキャリアチェンジ

貴社では、児童発達支援管理責任者の資格を取得し、1人の子どもとよりじっくりと向き合い、集団が苦手な子どもやお子様の発達に悩むご家族の支えになりたいと考えています。

長年保育士として、さまざまな個性を持つ子どもたちと関わるなかで、集団ではなく個別的な支援を必要としている子や、ほかの子どもとの発達的な違いに悩まれるご家族もいらっしゃいました。
保育の場では、どうしても集団で子どもと関わることが多く、子どもたち1人ひとりとしっかりと向き合えていないと感じることもありました。

貴社では、これまでの保育経験を活かし、1人ひとり丁寧に向き合える児童発達支援管理責任者になりたいと考えています。

【例4】生活指導員・サビ管→児発管へのキャリアチェンジ

私は、生活指導員として障がいのある方の支援を行う中で、学童期の発達支援や周りの人との関わりに困難を抱えている方を多く見てきました。

貴事業所では、児童発達支援管理責任者の資格を取得し、障がいのある方を子どもから大人まで長く寄り添える人材になりたいと考えています。

また、養護学校を卒業し、生活の場が変わるタイミングで悩みを抱えてきたご家族にも多く出会いました。外部の支援機関とのつながりを作り、障がいのある方たちが社会でその人らしく生活できるようになるために尽力したいと考えます。

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児発管の採用担当者がよくチェックするポイントはどこ?

採用担当者は、以下のような点をチェックすることが多いです。

これまでの児発管経験の業務内容

児発管の業務内容は多岐にわたりますが、事業所の特色により差があります。
採用後に担当してもらう業務の経験がなかったということはできる限り避けたいので、担当者は必ずチェックしたい内容です。

例えば、送迎業務は送迎専任の職員が行う事業所もあれば、児童指導員や児発管が行う場合もあります。利用者様を安全に送迎することだけでなく、特に放課後等デイサービスの場合は、学校へのお迎え時間と運転時間の調整、土地勘の有無なども関わってきます。

児発管の資格について詳しく解説!

転職歴(回数、職種)

資格が十分にあり、通算の経験年数が長くても、1つの事業所に勤めた期間が短い場合は、不採用になりやすい要素になる場合があります。

転職回数が多い場合、採用担当者は以下のように考える場合があります。

  • 仕事が長く続かない人で、すぐやめてしまうのではないか?
  • 人柄やコミュニケーションに問題があるのではないか?

事業所側では、退職によって、児発管が不在のまま支援を提供した場合、減算の対象になってしまいますし、配置された児発管が短期間で変わってしまうと、事業所の支援の質にも影響します
また、さまざまな職種を転々としている場合も「飽きっぽい人なのかな?」「どんな仕事がしたいの?」と思われてしまうことがあります。

いろんな職種を経験しているからこそ身についたスキルや経験をアピールして、強みになるような志望動機を書くように心掛けましょう。

企業理念や方針とマッチするかどうか

経験やスキルが職員それぞれ違っていても、いつも同じ方向を向いて支援をすることは、よりよい事業所づくりには欠かせません。
志す方向が同じであることや、困難があっても理念や方針に沿って乗り越えようとする力があることは、重要なポイントとなります。

また、児童発達支援や放課後等デイサービスは、その事業所の児発管が組織の方針や特色などを左右することも少なくありません。言い換えれば「会社の顔」になる立場でもある、ということです。

障がい者福祉の業界でも、自分のキャリアイメージを持ち、それに向かって努力できる人材かどうかを見る企業も増えてきています。

会社は、運営方針や理念を理解し、長く働いてくれる人材を求めています。

まとめ

児童発達支援管理責任者の転職活動では、軸となる転職理由をしっかり考えることが大切です。
軸がブレたまま転職活動をすると、履歴書の内容や面接での返答が曖昧になり、採用につながりにくくなります。

採用担当者に、意思やこれまでの自分の経歴をしっかり伝えるためにも、いきなり履歴書を書き始めるのではなく、考えを整理して順序立てて書くことを心掛けましょう。

とはいえ、

「伝わる履歴書の書き方が分からない」
「書類選考や面接になかなか通らない」

と悩みや不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

「ケア人材バンク」では、上記のように転職活動で不安のある方のサポートをしています。
転職支援サービスを無料で受けることができますので、ぜひ登録無料の転職エージェントにご相談ください。

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