「サビ管の給料は具体的にどのくらい?」「他の福祉職とどのくらい違う?」「今後サビ管の給与はどうなっていくの?」
それらの疑問に関して、具体的に数値化されたデータをもとに調査、解説していきます。

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この記事の要点まとめ
  • サービス管理責任者の年収がどのくらいか目安を把握しよう!
  • サービス管理責任者の給与推移から、社会的な重要性を理解しよう!
  • サービス管理責任者の給与を上げるためにどうすればいいか知ろう!

サービス管理責任者の年収調査

サービス管理責任者の年収は、様々なパターンによって違いがあります。パターンというのは主に、地域、年齢、経験年数、勤続年数、サービス提供形態、法人の方針等です。
なぜなら、それぞれの要件によりニーズも変わってくるからです。
ここでは、厚生労働省の「障がい福祉サービス等従事者処遇状況等調査」の結果をもとに、年収とその推移をみていきましょう。

常勤のサビ管年収は約486.5万円

厚生労働省の「障がい福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」によると、福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得(届出)している事業所のサービス管理責任者の令和6年9月の平均給与額は405,480円となり、年収(12か月分)に換算すると、4,865,760円となります
※こちらは、児童発達支援管理責任者、サービス提供責任者も含む給与額となります

下表で分かるとおり、令和6年度の調査では、月収40万を超えました。
また、令和6年9月と令和2年9月を比較すると、過去5年間で31,660円平均給与が上がっていることがわかります。
年収に換算すると、379,920円分年収がアップしていることになります。

対象年月平均給与前年との差額
令和6年9月405,480円+20,360円
令和5年9月385,120円-7,600円
令和4年9月392,720円+5,990円
令和3年9月386,730円+12,910円
令和2年9月373,820円
サービス管理責任者の平均給与額の推移(常勤)

※福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)の届出をしている施設・事業所
※児童発達支援管理責任者、サービス提供責任者を含む。

出典:障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査(厚生労働省)

非常勤のサビ管年収は約249万円

非常勤については、給与は実労働時間に対しての報酬になります。
こちらのデータも、福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得(届出)している事業所のサービス管理責任者の令和6年9月の平均給与額は235,080円となり、年収(12か月分)に換算すると、2,820,960円になりました。
※こちらも、児童発達支援管理責任者、サービス提供瀬金人者も含む給与額です

障がい福祉サービスに従事する職種の中でも、サービス管理責任者の平均給与額は高い傾向にあります。

対象年月平均給与前年との差額
令和6年9月235,080円+11,410円
令和5年9月223,670円-14,540円
令和4年9月238,210円+30,610円
令和3年9月207,600円+12,190円
令和2年9月195,410円
サービス管理責任者の平均給与額の推移(非常勤)

※福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)の届出をしている施設・事業所
※児童発達支援管理責任者、サービス提供責任者を含む。

出典:障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査(厚生労働省)

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サービス管理責任者の給与は職場によって違う?

サービス管理責任者の給与は、施設形態別でどのくらい違うのでしょうか?
ここでは「ケア人材バンク」に掲載しているサービス管理責任者求人を施設形態別で平均月給を調査しました。

施設形態平均月給最高月給
就労移行・定着支援32.3万円50万円
共同生活援助31.3万円53.5万円
就労継続支援30.3万円54.1万円
障がい者支援28.8万円50万円
「ケア人材バンク」に掲載中のサービス管理責任者の施設形態別平均月給額

※2025/06/23時点で「ケア人材バンク」にご掲載いただいている求人のうち、 平均月給の算出可能な常勤の募集求人から集計した 「サービス管理責任者」の平均月給となります。
算出月給は、各求人情報の【月給】から算出しています。固定月給ではない場合、最低月給と最高月給の平均値、最低月給のみの場合は、最低月給を元に平均月給を算出し、その中で最も高い平均月給を最高月給としています。

事業規模ごとの給与の違い

事業規模や事業所形態によっても給与は変わってきます。
なぜなら、事業所ごとに人員配置や加算要件が変わってくるからです。

例えば日中活動のサービスは、サービス管理責任者は60人に対して1人必要、グループホームは30人に対して1人必要です。
他にも、サービスによって報酬の基本単位が違ったり、専門職を配置することで加算の有無が変わったり、前年度の出来高によって報酬単価が変わったりします。
同じ事業規模や事業所形態でも、人員配置の的確な知識や加算要件を把握できていない法人だと、収入が変わってくるため、支払われる報酬も変わってきます。

つまり、同じサービス管理責任者でも、入社した法人により報酬の違いが出てくるということです。

サビ管の配置基準について詳しく知りたい方はこちら

他職種とサビ管の平均給与の違い

厚生労働省の「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇調査の集計表」の、障がい福祉サービス等従事者(職種別)の平均給与額で、他職種とサービス管理責任者の給与額を比較してみましょう。

他福祉職と比較し、常勤では「医師」「看護職員」に次いで3番目にサービス管理責任者の給与が高く、非常勤においては「医師」に次いで2番目にサービス管理責任者の給与が高い、という結果になっています。
障がい福祉サービスで働く職種の中でも、サービス管理責任者の給与水準は高いことが分かります

職種常勤(万円)非常勤(万円)
医師755,020346,080
看護職員(保健師、看護師、准看護師)421,390118,200
サービス管理責任者等405,480235,080
心理指導担当職員447,850204,970
理学療法士・作業療法士399,85098,470
機能訓練担当職員(言語聴覚士含む)374,120204,970
管理栄養士・栄養士367,090156,960
事務員357,080122,510
保育士343,600115,270
生活支援員337,710118,520
ホームヘルパー335,180102,200
訪問支援員333,180133,480
福祉・介護職員327,720107,720
児童指導員319,69093,200
職業指導員296,000117,460
世話人270,56095,250
職種別にみた福祉・介護職員等処遇改善加算の届出をしている事業所等における障がい福祉サービス等従事者の平均給与額

出典:令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇調査_集計表(厚生労働省)

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サービス管理責任者の給料を上げるには?

サービス管理責任者の給与は年々増加傾向ですが、別の方法で給与アップを目指すこともできます。
仕事量や負担の多い職業のため、それに見合った報酬を得る為に、ここでは給与を上げるための方法について解説していきます。

勤務年数を重ねて定期昇給を得る

日本の法人には、昇給制度を導入している企業が多く存在しています。

定期昇給や自動昇給制度を導入している企業であれば、勤続年数や年齢に応じて定期的に昇給していきます。

一つの法人で長い期間頑張って働き続ければ、少しずつではありますが給与を上げていくことが可能です。

ダブルライセンスを取得する

会社によって違いますが、持っている資格によって給与にインセンティブが追加されることがあります

例えば、社会福祉士や精神保健福祉士、公認心理士等の国家資格を追加で取得することで、別途手当が支給される事業所もあります。

またこのような資格をプラスで保有することで、事業所や利用者様のご家族からも評価、信頼度が上がるので、興味のある方は次のステップとして資格取得を目指してみるのもいいかもしれません。

実務経験を活かして転職する

自分の価値を正確に評価してくれる会社を求めて転職する、というのも給与を上げる手段の一つです。

サービス管理責任者のニーズが高い中、会社の方針や求められている事が自分の考え方と合わず、結果的に納得できる評価・報酬をもらえないと感じるケースも多々あると思います。
そんなときは思い切って、自分が納得して仕事に向き合える環境にチャレンジしてみるのも一つの手段です。

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今後のサービス管理責任者の重要性と給与について

近年、障がい福祉サービスの利用者は右肩上がりに増加しています。それに伴い、各福祉サービスの需要も年々増加しています。
一つの事業所ごとに、最低1人以上必要であるサービス管理責任者のニーズも、比例するように上がっている状況です。

また、国はサービス需要の増加に加え、新型コロナウィルスによる医療・福祉の逼迫から、福祉従事者に対しての処遇を改善すべく、年々予算額を増やす等の措置を講じ、結果予算額は13年間で3倍に増加しているようなので、サービス管理責任者の重要性も高まり、給与においても、今後も継続して高まっていく事が予想されます。

障がい福祉サービス等予算の推移
画像引用:障害福祉分野の最近の動向(厚生労働省)

障がい福祉サービスの利用者は年々増加

障がい福祉サービスの利用者が増加している事についてもう少し詳細に見ていきましょう。

下図は、障がい福祉サービスの利用者の推移を示した図です。
サービスによって増加率は多少異なるものの、ここ10年間で利用者は約2倍に増えています。

増加の背景としては、高齢化による障がい者の増加や、発達障がいの社会的な認知が広がっている事等が要因で、今後障がい福祉サービスの需要は継続して増えていくことが考えられそうです。

障がい福祉サービス等における主なサービス種類別に見た利用者数の推移
画像引用:障害福祉分野の最近の動向(厚生労働省)

障がい福祉人材の処遇改善の取り組みについて

障がい福祉サービスの需要が年々増加している中、サービスに従事する人材の確保が課題になっています。

やりがいのある福祉サービスの仕事にも、デメリットはあります。

  • 勤務形態が一定ではない(早番、遅番、夜勤等)
  • シフト制のため「年休」又は「年次有給休暇」が取りづらい
  • 他業種と比較し給料が安い
  • 離職率が高い

しかしながら、福祉従事者の処遇を改善するべく「処遇改善加算」や「特定処遇改善加算」という加算が、年々形や要件を変え、給料アップにつながっています。

処遇改善加算についての条件は複雑なため、ここでは詳細な説明は行いませんが、転職などで施設や事業所を探す際は、以下の図からも分かるように「特定処遇改善加算」まで取得している施設や事業所の方が、より多くの加算を受けていることになるため、職場を探す際の一つのポイントと見てみてはいかがでしょうか。

サービス管理責任者の給与は今後どうなる?

サービス管理責任者の給与は今後も上がっていく可能性が高いと思われます。
前述のとおり、サービス利用者も福祉事業所も毎年増加し、サビ管の需要も上がり、更には国の予算も徐々に福祉に力を入れるようになったことを鑑みると、障がい福祉の領域の中でも、サービス管理責任者の給与水準は引き続き高い水準を維持していきそうです。

しかし、それと同じくらい仕事に求められる質や責任も高まっていく事になると思いますので、それに見合う価値を自分自身に身に付けるための勉強やスキルアップも行う必要があります

給与を支払う事業所側も、受け取る従業員側も、お互いが納得して仕事がきるような環境で働けるといいですね。

まとめ

以上、サービス管理責任者の給与について解説してきました。
社会的に需要がどんどん増え、給与も増えていくことが予想されるサビ管ですが、当然ながら給与に見合ったサービスの質の向上も求められます。
日々研鑽を積み、給与に見合った、もしくはそれ以上のサービス提供ができるサビ管になることが現在求められています。

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